中堅規模の設計事務所や建設会社に適したソフトであり、特に文化・公共施設のように多分野協働と自由なデザイン提案が求められる案件で力を発揮します。
建築家のために開発されたBIMソフトとして、直感的な操作性を備えており、自由曲面や複雑な立体構成もスケッチ感覚でモデリング可能。また、設計から施工までを一つのモデルでつなげることで、図面や数量の整合性を保ちながらドキュメント作成も効率的に行えます。
当サイトでは、公共施設・住宅・商業施設など建物種類別に適したBIMソフトを紹介しています。BIMソフトをご検討の方は、ぜひ参考にしてください。
Archicadは、導入方法に応じて「サブスクリプション(月額・年額)」「買い切り(永久ライセンス)」の2つの料金体系があります。導入規模や運用スタイルにより、適したプランを選択可能です。
プラン名 | 料金 | 対象ユーザー | 特徴 |
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Archicad Collaborate | 1ヶ月:66,000円 1年:462,000円 3年:1,386,000円 |
中~大規模設計事務所 | BIMcloudやBIMx Proを含む。チームでの共同作業向き。 |
Archicad Studio | 1ヶ月:66,000円 1年:462,000円 3年:1,178,100円 |
小規模設計事務所、個人設計者 | BIMcloud Basicを利用。初期費用を抑えながらBIMワークフローを活用。 |
Archicad Solo | 1ヶ月:47,080円 1年:328,900円 |
1人で作業する個人 | 基本機能搭載。チーム共有やホットリンク機能なし。 |
BIMcloud SaaS | 1ヶ月:15,923円 1年:90,750円 |
チームでデータ編集をする方 | チームのメンバーがリアルタイムで同じデータを編集。 |
※記載の金額は全て税込価格です。
30日間の無料体験版が用意されています。体験版は製品版と同じ全機能を利用でき、機能制限はありません。申し込みは公式サイトの「体験版申込ページ」から、IDを作成し必要事項を入力するだけで簡単に開始可能です。
体験版の利用期間終了後は自動的に商用ライセンスへの移行でき、継続利用する場合はサブスクリプション契約に進めます。
クライアントとの対話を重ねながら設計を進める東海林事務所では、従来1案件あたり約70個の模型を制作していました。Archicadを導入してからは、その直感的な3Dモデリングと、空間全体の整合性を俯瞰できる表現力により、模型数を約20個にまで削減。
BIMを使った初めての案件「山五十嵐こども園」では、3Dモデル閲覧ツールを用いたリアルタイムな情報共有により、施工現場との認識ズレを防ぎ、図面不整合による手戻りを回避できました。
特に斜め屋根や交差部材といった複雑な納まりも、Archicad上で柔軟かつ正確にシミュレーションでき、現場でも好意的に受け止められています。
大型物流施設に設けられた休憩ラウンジの「ESR弥富木曽岬ディストリビューションセンター KLÜBB Lounge」は、岩石の柱が隆起する自然現象「柱状節理」をモチーフとした内装が特徴。設計を担当したタカトタマガミデザインにおいては、Archicad本格導入のきっかけとなったプロジェクトです。
Archicadの導入によって、3Dモデリングを起点に、複雑な形状を直感的に構築。面積集計やゾーニングの検討も早期に実現でき、施工会社との情報共有や見積もり調整もスムーズに進行しました。
さらに、造作家具の設計や数量管理にもBIMモデルを活用し、平面・立面・断面の自動連動により設計変更の反映も迅速化。設計初期から施工段階まで、情報の一元管理と設計精度の両立が実現しています。
切土と盛土についてArchicadで数量化し、盛り土の高さを調整するなどの改善案を提出しました。その後、再度の見積りで大幅な減額となり計画は再始動し、その顧客からは高評価を獲得。この時も実感しましたがArchicadは直観的で、顧客への説明も視覚的に可能ですし、大規模案件でもスムーズにやり取りできました。
参照元:グラフィソフトジャパン公式HP(https://www.graphisoft.com/jp/case-studies/minesekkei-2025)
BIMは平面図・立面図・3Dと全てにリンクしているので、修正が入ったとしても、平面図・立面図・3Dそれぞれに修正を加えずに、一度で一気に修正ができます。これまでは2-3日かかっていた作業が1時間程度で完了することも。
参照元:グラフィソフトジャパン公式HP(https://www.graphisoft.com/jp/case-studies/matsuedoken-ochiaitategu-2024)
機能名 | 機能の特徴 |
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デザイン | 直感的操作で自由曲面や複雑な立体構成もスムーズにモデリング。多彩な設計ツールを搭載し、建築家の創造性を最大限に引き出します。 |
ビジュアライゼーション | 高品質なレンダリングやリアルタイムVR連携で、設計意図を立体的・視覚的にわかりやすく表現、顧客への説明力も向上します。 |
コラボレーション | 他分野とリアルタイムにデータ共有・協働可能。規模や複雑性を問わず、改訂履歴や情報共有がスムーズでBIM推進に適しています。 |
ArchicadはDWG、DXF、IFC、DGN、PDF、JPEG、PSD、3ds、KMZなど多様なファイル形式のインポート・エクスポートに対応し、AutoCAD・Revit・設備系CADなど主要ソフトとの連携が可能です。また、点群や画像も活用でき、他分野とスムーズに協働できます。
部屋ごとの面積や仕上げ・設備など、建物の部屋情報や設備仕様を一覧で可視化し、BIM(3Dモデル)とデータベース情報が連動する様子が表現されている図面です。
Archicadの推奨環境は、CPU:IntelまたはAMDのx64マルチコアプロセッサ、RAM:8GB以上、GPU:DirectX 11対応のグラフィックカード。中規模から大規模のプロジェクトでは高性能なPCやMacを推奨し、高速SSDの搭載と安定したネットワーク環境を用意しておくと安心です。
会社名 | グラフィソフトジャパン株式会社 |
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所在地 | 東京都港区赤坂3-2-12 赤坂ノアビル 4F |
電話番号 | 公式HPに記載なし |
公式HP | https://graphisoft.com/ |
Archicadは直感的に操作できるBIMソフトで、設計変更を即時に反映可能。中堅設計事務所に適しており、共同作業や他ソフト連携に優れ、効率化に貢献します。
自社に合ったBIMソフトを選ぶのであれば、どのような建物をメインに設計しているのかを基準にすると良いでしょう。当サイトでは、建物種類別に適したBIMソフトを紹介していますので、ソフト選びの参考にしてください。