無料で使えるBIMフリーソフトを徹底解説

目次

BIMソフトとは

建物の3Dモデルにコストや工程、材料などの情報を持たせて、設計・施工・維持管理まで全ての工程を一元管理できるソフトです。

CADが主に2D設計や図面作成を目的とするのに対し、BIMは3Dモデルから図面や数量集計、シミュレーション、情報共有まで自動で連携・反映される点が違いといえます。設計変更が即座に全データに反映され、作業の効率化や合意形成の迅速化が可能です。

設計プロセスの合理化や設計・施工品質の向上、建物ライフサイクル全体の最適化を実現するためのツールとして、建築・設備業界だけでなく、土木や製造分野でも急速に普及しています。

無料で使えるBIMソフトは
基本的に無い

BIMソフトには、基本的に無料で使い続けられるフリーソフトは存在しません。各社が提供するのは、一定期間の無料体験版や学生・教員向けに限った教育版ライセンスです。

体験版は多くが30日間など期間限定で、継続利用には有償ライセンスが必要となります。学生や教育機関向けには、在学・在職中のみ無償で利用できる制度がありますが、企業や一般ユーザーが永続的に無料で使える本格BIMソフトはありません。

フリートライアルや
無料体験版のある
BIMソフト例

Archicad(GRAPHISOFT)

Archicad(GRAPHISOFT)は、30日間の無料体験版を公式サイトから申し込み可能です。体験版でも製品版と同様の全機能(3Dモデリング、チームワーク機能含む)を制限なく利用できます。

インストールとGRAPHISOFT ID登録で使用開始でき、ビジネス利用のほか、学生や教員には学生証等の提出で1年間無償の教育版が提供され、こちらも機能の制限はなし。ただし体験終了後は有償ライセンスが必要で、永続的な無料版はありません。

Revit(Autodesk)

Revit(Autodesk)は30日間の無料体験版を公式サイトから誰でもダウンロード可能で、体験期間中は全機能を制限なく利用できます。図面作成・3Dモデリング・レンダリング・プロジェクト管理など商用版の主要機能が試せます。

体験終了後は有償ライセンスが必要ですが、学生や教育関係者は1年間の無償アカデミック版を利用可能で、こちらも機能制限はありません。永続的な無料版は存在しませんが、無料教材やトレーニング動画も公式で提供されています。

GLOOBE
(福井コンピュータ
アーキテクト)

GLOOBE(福井コンピュータアーキテクト)は30日間の無料体験版を提供し、日本仕様の建材データや法規チェック、実施設計、FM連携など製品版に近い機能が利用可能です。

「GLOOBE Construction」体験版も仮設計画や土工計画などが使え、3Dカタログ.comとの連携サービスにも対応。一部機能(WebViewer出力など)は制限されますが、期間中は主要機能を十分に試用でき、体験版から製品版へのスムーズな移行も可能です。

30日間無料体験版をお使いのお客さまは、製品版を購入後、製品のプロダクトIDに変更することで製品版として利用できます。

Vectorworks(Vectorworks)

Vectorworksは30日間無料で使える体験版(評価版)を提供しており、公式サイトから申し込み・ダウンロードして利用可能です。体験版ではすべての機能(2D/3D作図、レンダリング、数量算出、設計・ランドスケープ・照明計画など)を期間限定で利用でき、全ソフトを試せます。

また、無料ビューワー版なら長期でデータ表示・印刷もできますが、編集は不可。学生・教員向けは最大13か月無償の教育版があり、こちらも機能制限なく利用可能です。

Rebro(NYKシステムズ)

Rebroには作図・編集機能付きの無料体験版はありませんが、「Rebro Viewer(レブロビューア)」という無料ビューアが提供されています。このビューアでは、Rebroで作成された3Dモデルや図面データの閲覧・印刷・干渉チェック結果の確認が可能です。

さらに、距離や角度・面積測定や、コメントの追加もでき、関係者間で設計意図や干渉箇所を視覚的に図面データを介して共有できます。再配布可能な無償ビューアであり、導入前の検討や社内共有に役立つツールです。

BricsCAD(Bricsys)

BricsCADは30日間の無料体験版が提供され、Lite/Pro/BIM/Mechanical/Ultimateの全エディションを自由に切り替え、全機能を制限なく試用可能です。ダウンロードやインストールはBricsys公式サイトから簡単に行え、アカウント登録後すぐに利用開始できます。

体験期間中に作成したデータも、アクティベーションコードを入力することでそのまま利用環境や作成データを引き継ぎ、正式版へ移行できます。体験版終了後は有償ライセンスが必要で、永久に無料利用できるフリー版はありません。

BIMソフトの費用比較

導入時の製品版コストは、初期費用・年間サブスク料金・保守費用などライセンス形態によって異なります。中でも各ソフトのサブスク料金はランニングコストとなり重要なため表で比較して、導入時の検討材料にしましょう。

ソフト名 月額費用(税込) 年額費用(税込)
Archicad 47,080円〜 328,900円〜
Revit 59,400円 473,000円
GLOOBE 不明 858,000円
Vectorworks 13,200円〜 132,000円〜
Rebro 16,500円 66,000円〜
BricsCAD 不明 43,000円〜(税不明)
CHECK
無料で使えるBIMソフト
についてのまとめ

無料で使えるBIMソフトも一部存在しますが、フリーソフトは機能や対応範囲が限定的で、本格的なBIM運用には有償製品が推奨されます。多くのBIMソフトには無料体験版や学生向け無償版が用意されているため、まず費用をかけずに操作性や機能を試してみましょう。

当サイトでは製品版に移行する際に特におすすめのBIMソフトを分かりやすく紹介していますので、比較検討の際にぜひご活用ください。

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